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僕と妻の1778の物語

http://www.bokutsuma.jp/

すんごい遅くてすみません。
書きたかったんだけど、いろいろいろいろいろいろいろいろあってさー。

星護監督(以下まもるん)の感性って好きだなあ。
感情を前面に出さないとことか、形式から入るとことか。
「ほら、こうしたら泣くだろ?」っていうところがない。逆に、そういう予定調和に慣れた観客にはつらい映画かもしれない。
いきなりタコ型火星人とか出てきて、かなり"変てこりん"映画でもあるので。
予定調和を鼻で笑ってしまう私のようなひねくれ者にはピッタリでした。
もう、涙で鼻が詰まって、後半ずっと口で息してたもの。

まもるんて、人や自然や身の回りの物たちをつぶさに観察し、大事に大事に形作っていく映像作家のような、職人さんだと思う。
ヲタはそれを愛と呼ぶ。
シーンの一つ一つが印象的で、物や人や町が優しい。
必要以上に入り込まない優しさや情緒は、そのまま映画の印象に繋がる。
丁寧に丁寧に積み上げられた原稿のような映画なんだな。
そして最後、1778話目の話の素晴らしさが胸に溢れる。

CGって華やかさだけじゃなく、こんなふうにも使えるんだな。地味だけど、ヤマトとは真逆の可能性を示している。
ただ、単館上映でもよかった。そのぐらい、映画ファンが大事にしたいタイプの映画だと思う。

眉村卓さんのSF小説って、小学生の頃けっこう読んでたような気がするんだけど、全く覚えてないのね。
星新一さんのように天才的に尖ったところはないけれど、ノスタルジックで優しくて、ホッとしたところのある作家だったような。
映画を見てから都合のいいように解釈してるのかもしれないので、また読んでみたいと思います。

あと、まもるんには稲垣金田一の映画を撮っていただきたいです。ぜひ、「獄門島」でよろしく。



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攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D

『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』
http://www.ph9.jp/

これは予告編(2D)





この映画はもともと2006年の作品に、3D処理を施したものです。
予告編でわかるように、2Dでも充分すぎる出来栄えなのですが、そこに3D処理が加わったことで、「攻殻機動隊」独自の世界"電脳の視界"を手に入れました。
人間をサイボーグ化し、パソコンを自らの体内に置くような過程が「電脳化」。
考えるだけでテレパシーのように言葉を交わし、瞬時に様々な情報がちょうどウィンドウのように目の前に広がります。
もうね、素晴らしいのね。
映画ついでに3D、ではなく、映画ただし3D必須、みたいな。
特にオープニングは出来すぎで口あいちゃう。オープニングだけ30回ぐらい見続けたい。
ミニシアターランキングで1位になったのがうなずける。
だってまた見たいもの。電脳の世界を感じたいのだもの。
おまけに、少佐とバトー、クールさの裏にある仕事への情熱と不器用な愛。トグサの家族愛。タチコマの可愛らしさとか、たまらんし。
描かれているのは現代に通じる諸問題、少子高齢化やドメスティック・バイオレンスなども扱っていて、背筋がゾクゾクします。
なのにしっかり娯楽作品に仕上がっているのも素晴らしい♪
あ、初見ではちょっと世界観とか人間関係とかよく分からなくて戸惑うかもしれません。が、芸術的とさえいえるオープニングだけでも見る価値はありますぞっっ!







攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY -ANOTHER DIMENSION- 電脳化BOX  IN 3D (初回限定生産) [Blu-ray]攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY -ANOTHER DIMENSION- 電脳化BOX IN 3D (初回限定生産) [Blu-ray]
価格:¥ 12,390(税込)
発売日:2011-07-22


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「オメラスから歩み去る人々」アーシュラ・K・ル・グィン

ありとあらゆる幸福と美しさが盛り込まれたユートピア、オメラス。
しかもそこは退屈とも無縁であり、優しさと正直さと楽しさにあふれた都。
まさに、理想都市。
しかし、その幸福は一人の不幸によって支えられている。
しかも、都に住む者たち全員がその事実を知っている。
オメラス市民が持つたった一つの誤魔化し。それは、たった一人のその人間を見捨てることだ。そうしなければ、都の繁栄と人々の幸福は地に墜ちる。
しかし、その誤魔化しに耐えきれないごく少数の者たちは、独りでそっと都を出ていく。誰にも告げずに、未開の荒野のその先に。



何十年も前に読んだ、SFの超短編がずっと忘れられないでいる。
「オメラスから歩み去る人々」
幸福というのは人によって違うから、あまり具体的でなく、叙情的な、まるで詩のような表現がずっと続く。
それが、一人の不幸を描く箇所になるととたんに具体的になる。
暗く、寂しく、空腹で、汚物にまみれ、孤独すら分からなくなるぐらい孤独に置かれるということが、肌にピリッとするほどの文章で描かれる。
映画「告発」の冒頭10分で描かれているような、肉体的にも精神的にも追いつめられ、崩壊していくさまだ。



今までの東京は、実はオメラスほども幸福だったのかもしれない。
ただそれにも気づかずに、不平や不満を感じていた。
原発が建設された小さな村という「たった一人の不幸」を犠牲にしていたことも知ろうとせずに。



これからは、みんなちょっとずつ「我慢」すればいい。
不幸を下敷きにした満足からそっと逃げ出すことが、自己満足や偽善や経済の停滞に見えるかもしれないが、私はそれでもいいと思う。
だって、私のできる数少ないことの一つだから。





きょうも上天気  SF短編傑作選 (角川文庫)きょうも上天気 SF短編傑作選 (角川文庫)
価格:¥ 660(税込)
発売日:2010-11-25

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