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2015.10「No.9-不滅の旋律-」at 赤坂ACTシアター

自発的にチケットを買って行った初めてのコンサートはクラシックだった。
地方には本格的なクラシックオーケストラなんて来ないから、県庁所在地まで電車(汽車だったかも?)で片道1時間以上かかった。中学時代、放課後の掃除をぶっちぎり、友人と2人、終電覚悟で臨んだ小澤征爾指揮のクラシックコンサート。
写真でしか観たことがなかった有名指揮者は、写真のように頭がボサボサだった。「世界的な人」が目の前で動いていることが嬉しかった。
曲はなんだったか忘れた。交響曲だったと思う。ベートーヴェンだったかもしれない。気持ちよくて途中で少しまどろんだ。
有名なフレーズが始まって目を開けると、なんかすごい光景があった。
指揮者が体全体を揺らしていて、まるでその体と指先から何層もの音が出てくるクラシック機関みたいだった。楽器の音をまとめあげ、完璧に支配して昇華させていく指揮者の姿をこの目で見て、激しく興奮した。

数十年後、同じ光景と興奮を、ひとつの舞台から受け取るとは思わなかった。

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。音楽で、社会と軍隊、自らの運命と闘い続けた男。
耳の悪い音楽家。有名な交響曲やピアノソナタを何曲も作った人。学校の音楽室に赤いマフラーを巻いた絵が飾ってある気難しそうな人。
ベートーヴェンと家族の関係とか、耳が不自由なことでコンプレックスがあったんじゃないか、なんて考えたこともなかった。
音楽室の平面から突然三次元になって、魂を持った人間が目の前に現れたら誰だっておののく。

中島かずき氏の脚本だから、もっとエンターテインメントになるのかと思っていたら違った。ミュージカルでなく、奇をてらわず、割とオーソドックスにベートーヴェンの生涯を描いている。
私は正直、言葉で頭脳を揺さぶられる脚本のほうが好きだから、もっと翻弄されたい欲求はある(今のところ脚本はVIFが最強。当社比)。ただ、実在の人物を描く時にあまり冒険はしないだろうし、この舞台に関しては当時の社会情勢と絡んで積み上げていくような言葉と感情表現がハマっていた。

ほとんどがシリアスなストーリィの中、メルツェル(メトロノーム発明者)役の片桐仁さんがすごい。ベートーヴェンの醸し出す緊張感に巻き込まれることなく、確実に笑いをとっていく。変な髪型、補聴器、コーヒー豆、いろいろ頼まれる人、ベートーヴェンと対等にケンツクする人。
ベートーヴェンが支配する長丁場の舞台で、彼が話しだすと正しいリズムに戻る気がした。強いベートーヴェンに巻き込まれない、まさにメトロノーム男。

ヒロイン・マリア役は大島優子さん。AKB48の中で一番好きだった。最初に彼女を知ったのは映画「渋谷」。インディペンデントな映画で脇役だったけれど、やけに印象的な家出娘役だったのを覚えている。その後、AKBの人だというのを知った。
最初彼女の声を聞いた時は少しうわずっているように聞こえた。言葉はきちんと出ていて、とにかく台詞を話すだけでせいいっぱいということはなかった。演じながらマリアを掴もうとしてまだちょっとうまくいかないというか、自分の理解しているマリアを出そうとして方法が少しずれている感じ。
初舞台だからだろうとは予想していたが、そこからの彼女の理解力が素晴らしかった。
マリアの役は1幕と2幕の声音が全く違う。それは女性としての成長でもあるのだが、ベートーヴェンに近づいている証拠でもある。
ラスト近く、マリアの鼓動を触媒としてベートーヴェンの苦悩を光に導くとても大事なシーンがあるが、その台詞がスケジュール初めのほうでは少し速く、息継ぎも曖昧で、大丈夫なのかと少し不安になった。
けれど、その後、千秋楽に向けてそのシーンはどんどん良くなっていった。
白井さんの指導が入ったのかもしれないが、彼女の理解力の賜物だと私は思う。
小柄な体で存在感があった。これからも舞台の上での彼女を見てみたい。

ベートーヴェン家の三兄弟。弟のカスパールとニコラウス。
ベートーヴェンお兄ちゃんも含めて、クラシカルなスーツやマントがよく似合う、スタイルが抜群な三兄弟だった。
今回の舞台は19世紀初頭のヨーロッパ。裾の長いジャケット、袖のないマント、ハイウエストのドレス…どれもこれもクラシカルで上品で豪奢な衣装が素敵だった。
それを着こなす役者さんたちも。
弟たちを演じる加藤和樹さんとJONTEさんも素晴らしいスタイルなのに、それを上回る稲垣さんの胸板と脚の細さときたら、それはもう華麗で(BGM歓喜の歌)。
ベートーヴェンの放つ絶対的な熱量があまりにも大きくて、2人の弟たちは霞んでしまいそうでしたが、大丈夫。近所の人たちは、弟たちのほうが大好きだったはずだから!「お兄さんのほうは、作る音楽は素晴らしいんだけど、ちょっとお付き合いするのは…ねえ」とか言われてたはずだから!
足下はよく見えなかったのですが、ベートーヴェンは3足ぐらい履きかえていた気がします。

ベートーヴェンの恋人・ヨゼフィーネ役は高岡早紀さん。色気があるのは知ってるが、どのぐらいだだ漏れなのか。これは確認しなければ!
結論:ベートーヴェンとヨゼフィーネの色気は拮抗! 油断ならない一流の技と技の様相に、ピンク色の濃厚な色気が客席まで飛んできた感。キスシーン何回あった? あまりにも自然でびっくりするわ!!
感じいりました。拝む。

ベートーヴェンの父親・ヨハン役は田山涼成さん。激しいコンプレックスの固まりで毒をまき散らし、ベートーヴェンの失聴の原因を作る。
有能な医者ステファン・ラヴィックとの2役は、姿勢、声音など本当に別人の演技なのだが、同じ顔をしていることでベートーヴェンと客席に混乱をもたらす。

ヴィクトル・ヴァン・ハスラー役は長谷川初範さん。最初に観た時は、この役の存在意義がよくわからなかった。初めのほうでちょっと出てきてベートーヴェンから委任状とお金を奪う詐欺師。また終わりのほうで警察に追われつつちょっと出てきて終わり?
でも、フリッツとはまた違う角度から社会を眺め生き抜く目線が必要だったのかも。内に内に向かいがちなベートーヴェンとその周辺に、明るい彼が希望をもたらした。
ベートーヴェンは理解者である彼と話す時が一番楽しそうだった。ベートーヴェンの心から、思いもよらない晴れやかな気持ちを引き出してくれたのはハスラーだったのだろう。だから最後までベートーヴェンは彼を信じ、彼もその気持ちに応えた。

ナネッテ役のマイコさんは、少し声を低くした演技。硬質な職人としてのプライドを持つピアノ職人。ピアノへの愛が強すぎて、ベートーヴェンからの求愛を厳しくはねつける。ベートーヴェンレベルの厳しい職業意識を持っているからこそ、彼に女として見られるのを嫌がり、周りにそう見られるのも拒否する。
ナネッテの夫・アンドレアス役は山中崇さん。ピアノ職人としてはヘボだが入れる紅茶は美味しい。典型的な髪結いの亭主。自分よりも周りの人を優先させる彼だからこそ、マリアが自分を捨てて、音楽しか愛せないベートーヴェンを愛し、その支えになることを示唆できる。
「一番不幸なのは、その運命に目をつぶっていることだよ」
新しい運命への道を義妹に指し示す彼は、実はこの舞台の中で一番優しくとても強い。

フリッツ役の深水さん
TENGAさんから花が届いててワロタwww「みんなエスパーだよ」繋がりね。いい体してました。理想的な軍人体型というか、しかも背が高いからマントを着た時の威圧感がたまらなくいい。フリッツは体制を具現化させてる警察官の役だから、いかつい服が似合わないと話にならない。
観劇1回目のラストで彼が、ベートーヴェンが最初に「第九プロトタイプ」を披露した酒場のことを話した。あのシーンで確かにステージ隅にフリッツいたけど、どんな様子か見てなかったよ!と思って、2回目注意して彼を見るようにしてたら台詞の意味を理解した。
あそこはフリッツにももう少し強い光当ててたほうがいいのかも。なんて素人考えです、すみません。

青年のカールと少年のカール
後に自殺未遂を起こす、ベートーヴェンの甥っ子。倒されたり振り回されたりするけっこうきつい役を、よくこなしたね少年&青年!
青年カールのラストの「はい」は千秋楽が一番良かった。伯父をやっと理解したって感じ。

ヨハンナ役の広澤さん
カスパールの妻、カールの母。ベートーヴェンから嫌われて言われ放題の普通の女性。ベートーヴェンに関わってしまったばかりに、カールと共に運命を狂わされた人。
最初のほうでマリアの前に追い出されるメイド役も演じてたよね。声が伸びやかだし、フリッツとは一瞬なんだけど勘のいいやりとりだなと思ったら、やはり2幕で大事な役が。


頑固で偏屈で自分勝手、しかも音楽の才能だけは人一倍持っている音楽家・ベートーヴェンを中心に、多くの個性的な登場人物が関わっていくストーリイなので、脚本はそれを描くだけで3時間でも手いっぱいという感じだった(ベートーヴェンを探して追いかけるシーンが2度続くのはドタバタが過ぎるのでは?)。脚本の冴えではなく、人物の強さがストーリイを引っ張っていた気がする。
この舞台で際だっていたのは白井晃氏の演出だと思う。
壁1枚、マント1着、通行人たちが歩く方向、音楽などで表される場面転換、そっとピアノの角度を変えて去っていく通行人カップル、エキストラ(という名の合唱団)が楽譜を1枚残らず拾うことで次の場面にスムーズに繋げる。など、大道具も人も利用できるものは利用する。
大劇場だからこそ際だつ奥深くまで使ったステージ構成と、両脇に鎮座したピアノ3台生演奏の迫力ときたら! ピアニストの方々は演出通りに確実な音を奏でなければならないから、かなりの緊張感があったんじゃないかと推測する。
映画の説得力が映像にあるとすれば、舞台の説得力は演出にあるのを強く感じた。
どの角度、どのシーンも一瞬一瞬がすべて絵画のようだった。

今回は3回観劇することができた。2回目は2階席の一番前だったので、演出がよく見え、音のバランスも良かった。とにかく大きな舞台の手前から奥まで使っているから、印象的な照明や演出効果を全て知ろうと思ったら最適な席だと思う。
男性のマントや、女性のドレスの裾が丸く広がるのがとても美しい。中でも一番きれいに広がっていたのがベートーヴェンで、これは2階席からしか見えない。お得。
上から見ると、舞台のすべてがベートーヴェンの頭の中という気がする。最初のシーンが無音なのは彼が難聴であること、無表情なエキストラたちの拍手がスローモーションなのは彼がその演奏に満足していないことの現れだ。

幕は上がっている。真っ暗な舞台の上には左右にピアノが計3台。それぞれにピアニストが配置されている。
大きな中央の空間にもピアノ、ソファ。奥は暗すぎて何も見えない。
と、男が弱い光に浮かび上がる。
まさか板付きだったとは。いつからそこにいたのか、音も光も最初はぼんやりとしてはっきりと輪郭が掴めない。
徐々にピントが合っていく。
いつの間にか背景に現れた人々が拍手をしている。スローモーションの動きで。
この演出は普通じゃない。
舞台の奥から前に男が歩いてきた。
(誰だ?)
よく見たら稲垣吾郎なのだが、その纏っている雰囲気が彼ではない。顔にさす光で、魔物のような強いコントラストが形づくられている。
よく似た別人がそこに立っていた。
ベートーヴェンだ。
最初の冷や汗が流れた(気がした)。
登場シーンからとにかくそこにいるのは稲垣吾郎ではなくて、異様に底光りする眼、歪んだ人間が霧の中からぬっと姿を現したように見えて、ゾッとした。何が始まるのか、期待と不安が交差する。
真っ暗な頭の中の、揺るがない核。
私はベートーヴェン個人について何も知らなかった、と、後悔を一瞬感じる。

やがてその歪んだ傲慢さは父親の影によるものだとわかる。父親からの心身への暴力にも関わらず自分(の意志)を認めてほしくて反抗しながら自己主張し、それをことごとく潰されてきた幼いベートーヴェン。
自分がまだ何者でもないうちに、大人から「お前は何もつかめない」と言われることがどれだけの呪いになるか。
おそらく父親も宮廷音楽家の夢破れ、子供を自分より大きな存在にしたくないから、自分のコンプレックスと卑劣さから目を反らし続けたんだろうけど、やられるほうはたまったもんじゃない。
それでも彼が弟たちと口喧嘩したりわがままを言いながら、なんとか社会の一員として生活し恋愛している様子は微笑ましかった。多少面倒くさくはあるが、ただ自分の感情にも意志にも嘘をつかない男として見れた。
恋人ヨゼフィーネとは何度もなかなか濃厚なキスを交わしてたし、やるなベートーヴェン、ヒューヒューだよ! 癇癪ルードヴィヒがまた可愛らしく楽しくてな。1幕までの話だけど。
同じ成り上がり者としてナポレオンに親近感を持ち、「英雄」を作るほどだったベートーヴェンだが、フランス軍がウィーンを占拠するとヨーロッパは一気に不穏になる。
1幕終わりで「第九プロトタイプ」を披露したベートーヴェンは、フランス軍兵士を合唱に巻き込むことで勝利に酔いしれるが、舞台の端にはフリッツがいる。その圧倒された表情が、私の気持ちと重なった。
音楽の力で屈服させたエネルギーは、近い将来、思いもよらない角度でベートーヴェンを襲うのではないか。

2幕に入ると、ベートーヴェンの耳は更に不調となり、周りの人間関係も崩れていく。
軽やかで、ベートーヴェンの影響など意に介してないようなインチキ臭いメルツェルさえも、荒れ狂うベートーヴェンと社会風景に巻き込まれていく。
音楽は変わらないが、政治は変わる。
メルツェルとラヴィックは、ベートーヴェンのカリスマ性からある程度無関係でいられる人たちだ。
発明という武器を持ったメルツェル、医師として(かつ父親のトラウマを引き出す幻影として)ベートーヴェンより上の立場になれるラヴィック、それぞれが社会背景について語ることで、ヨーロッパ情勢がベートーヴェンの置かれている立場、ひいては思考の道すじにどんな影響を与えているのかがわかる。

マリア、ヨゼフィーネ、ナネッテという個性の強い女性たちも印象的だった。
ヨゼフィーネとベートーヴェンのシーンはひたすら甘く愛情溢れ、彼を愛する女性としてヨゼフィーネの洞察力・理解力は際だっている。気高く色っぽく、生き残るための狡さとプライドを隠す賢さを恥としない。
ベートーヴェンを振り回しっぱなしで、借金を申し込んできたシーンではマリアと同じ「あのヨゼフィーネ!?」と叫びたくなった(笑)。それでも彼女は美しく、消滅していく貴族の大輪の華のように、どこか悲しげだ。

ヨゼフィーネが華だとしたら、ナネッテは樹木だろうか。ピアノを作る彼女は、いつしかその材料に似てきたのかもしれない。一人で努力し、技術を磨き上げ、自己を決して手放さない。
すげなくベートーヴェンを振るけれど、逆に彼女は傷ついていた。彼の理解者として、彼の音楽を実現できる者として、一番近くにいると思っていたから。本当はベートーヴェンをヨゼフィーネとは別のやり方で愛していたような気もする。けれどそれ以上に、性別でなく実力という太い根で彼の傍に立っているのだというプライドが傷ついた。
彼女はピアノ職人としての意識が強すぎて、周りにいる人が自分を支えていることに気づいていないのかもしれない(そこもベートーヴェンに似ている)。
それでも、ベートーヴェンの楽曲と同じく、その生命を終えてもシュタイン製ピアノは後世まで残っていく。

この舞台では、ベートーヴェンの生涯と社会がダイナミックに絡み合う時に交響曲が使われているが、その心情を描く時はピアノソナタ『月光』や『悲愴』が効果的に使われている。
ナネッテの妹のマリア、ベートーヴェンの母親と同じ名を持つ彼女は、1幕と2幕で最も成長を見せる人物だ。1幕で少女らしい無鉄砲さと好奇心でためらわずに行動する彼女は2幕にいない。
わがままで傲慢な彼を正面から理解しようとしてハネつけられ、やり方を変えて代理人になることでやっと受け入れられる。
2幕では2人のやり取りがほぼ筆談(を読む台詞)で進んでいくが、スケジュール帳としての手帳、筆談するための手帳を持つことで彼女はやっと彼の傍に立つことができる。時にベートーヴェンの喉元に突きつけられる手帳は、どうしようもなく離れられない彼女の苛烈な思いのようだ。

諦めを含み、自我を飲みこみ、ベートーヴェンの代理人として生きると決意するシーンは特に印象的だった。
ガウン姿に赤いマフラーを巻いてペンを持ち、こちらを睨みつけているベートーヴェン、あの音楽室の絵と同じ格好をした彼が、マリアにも拒絶された(自業自得)ことで癇癪を爆発させる。
テーブルや椅子、あらゆる身の回りの物を投げつけて壊すいきおいの暴れるシーンが見る度に長く激しくなっていて、その直前の台詞「みんないなくなる。それでいい」からずっとどうしようもなく苦しいままそれを見ていた。今でもその台詞の声音と光景を思い出して心が締め付けられそうになる。
ベートーヴェンはたぶん、自分の頭の中の音楽を通してしか社会や人々と交流する術を知らない。彼はまるで溺れた人間が空気を求めるように、切実に楽譜を求めていた。
戻ってきたマリアが差し出した譜面が、闇の中の彼にとって小さな光だったように、私にとっても救いに感じた。
ヨゼフィーネも立てなかった場所、隣に立って同じ方向を向く役割をやっとマリアは手にすることになる。恋人の甘やかな直感ではなく、音を作る同士として対等なのでもなく、理解できないベートーヴェンの傍に立ち続けるというのは、荒れ狂う闇の穴をその縁から覗き続けるようなものだと思う。しかもその穴は才能に溢れやけに魅力的なのだ。

もうひとつ、ベートーヴェンがマリアに素直な心情を吐露したシーンがある。
客を陶酔させるだけの駄作『ウェリントンの勝利』の演奏会を何度も企画したのに金払いの悪いメルツェルへの不信感、ヨゼフィーネからの借金申し込みと、面倒くさい人たちに疲れたベートーヴェンがマリアに言う。
「ピアノはいいな。弾けば必ず音がする。(中略)人間は難しいな」
この声音が寂しそうで、でも少しだけ面白がってもいるようで。ああこの人は激情を止められないだけで、自分なりの優しさもユーモアも持っている人なのだ(1幕での、弟たちの言うことをしぶしぶ聞くキュートなベートーヴェンを思い出す)。
周りの者を傷つけずにはいられないベートーヴェンが、他方では助けずにいられない理由のすべて。「私がルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンだからだ!」うわあ面倒くせえ。
マリアだけがその言葉を引き出し、そのまま受け入れる。代理人として。
理解できない相手と同じ方向を向くような、そんな愛もあるだろう。

やがて、ヨゼフィーネもナネッテも、弟たちも去り、引き取った甥とは心の距離が果てしなく遠い。
心を閉ざしたベートーヴェンの目はマリアの手元(筆談のメモ帳)しか見ていない。
思い通りにならない体に荒れるベートーヴェン。愛国という名の権力に目覚めたフリッツが彼の自己嫌悪に追い打ちをかけ、(成り行きとはいえ)超然と孤独でいるふうを保っていた自尊心を砕く。
小さなマリアが大きなベートーヴェンの感情の奔流を全て受け止められるはずもなく、ただ傍にいることしかできない。
彼を理解してしまったら、彼と同じく狂ってしまうから。大波が、浮かぶ小舟に助けを求めるような頼りない光景。

甥カールもベートーヴェンの大波に溺れそうになっている。
父と自分の歪んだ関係を、自分と甥がそのままなぞっているとは気づいていない。音楽という輝かしい自分の分身を、甥に転写させることが愛情だと信じている。
思い通りにならない者へ怒りを爆発させるベートーヴェンは、他者を自分に同化させようとすることでしか愛情を表現できない。
暴力の連鎖に唯一違う点は、マリアだ。ベートーヴェンは母の存在についてほとんど口にしていない。父親とこじれた原因のひとつとして紹介されているだけだ。
マリアはカールの扱いについてベートーヴェンに意見し、カールにとっては彼女の存在が唯一のより所となる。
が、マリアはベートーヴェンの悪い部分を知っていても、彼の作る音楽の素晴らしさがわかってしまうから、一生彼には勝てない。

甥っ子の自殺未遂が、唯一残っていたベートーヴェンの希望を打ち砕く。
他人の言葉に耳を貸さず、音楽で全てを屈服させてきた男、しかも人一倍家族や知人への思い(執着や呪縛といってもいい)が強いけれどプライドが高すぎて素直に出せない面倒くさい男は、自分自身の感情で自家中毒を起こしている。ここから少しずつシーンや台詞に矛盾が出て混乱が深まる。
2階席から見た時に、直感的にこのステージが「ベートーヴェンの頭の具現化」と感じたのは間違っていなかった。
ベートーヴェンが音を無くし、周りには闇しかなくなり、孤独の先で完全に一人になる。膝を折った絶望の中でさまようベートーヴェンの目はよどんでいて、いまにも意識や理性を手放しそうだ。(客席からはそこまで見えないのに、そう感じる。これが舞台俳優の凄みなんだと思う)
マリアだけが彼を抱きしめ、静かな鼓動が彼の耳に届く。これたぶん骨伝導! 抱きしめるだけでなく、頭をくっ付けないと伝わらない。孤独の代表みたいな宇宙飛行士同士が、ヘルメットをくっ付けて話すやつ!
だって最初から彼のところに人が訪れてたじゃないか。頭の中にノックしてたじゃないか。ベートーヴェンがどこかに出かけるシーンよりも、いろんな人がやって来るシーンのほうが多かった。彼は邪魔に思っていたかもしれないが、ずっと前から愛されていた。

主観の歪みから解かれ、正しく周りが見えるようになる。自分も相手も一人の人間であり、他人を同一視したり、強制したりするのは間違っている。
世界と繋がるために有効な方法は既に手の中にあった。とてつもなく効果的で美しい、音楽という手段が。
ここからのベートーヴェンの悟りは、まさしく「物に名前がある」と理解して「ウォーター」と初めて言葉にするヘレン・ケラーのようだった。もうこのベートーヴェンは唯一無二、稲垣吾郎にしかできない。違う人が演じれば、違うベートーヴェン、違う『No.9-不滅の旋律-』になるのだろう。
遠くから響いてくる民衆の歌声。
音楽によって苦悩し、音楽によって救われる。それもまた、音楽に愛されたベートーヴェンだからこそ、高らかに祝福されるのだ。
神は作曲をしない。強く求めた才能ある者だけが、音楽の神からの贈り物を受け取り、創造する。
冒頭の、無音の牢獄で迷い、ひねくれていたベートーヴェンが力強く生まれ変わる。自信に満ちて指揮する背中が、あの時の小澤征爾氏に重なった。
彼の頭の中だけで鳴っていたはずの音楽は、ベートーヴェンの体全体から迸り、楽器、演奏者、歌手、そして更に観客に広がる。
舞台上での拍手はそのままカーテンコールに繋がり、あなたは私、私はあなた。幸せなクラインの壷の中でいつまでも『交響曲第9番』が響きあって止まらない。
最高の演出に、最高の俳優たちに、最高の音楽に、最高の舞台に、空間が熱い祝福に包まれる。
この幸福感を何と呼べばいいのか。
人間が奏でる人生という名の交響曲がここにあった。

この曲が年末に演奏される訳がやっと分かった。
私の1年は、この曲にふさわしいものになっているか。納得できないものになっていないか。
ふさわしくてもふさわしくなくても、この1年をとにもかくにも生き抜いた祝福と、来年に向けた決意を。
心から大好きだ。ベートーヴェンも『第九』も。

苦悩を突き抜け歓喜に至れ。
まるでこの役が運命であったかのように、稲垣吾郎はベートーヴェンにしか見えなかった。カーテンコールの一瞬にしか、稲垣吾郎はいなかった。(前髪を触る仕草で、あ、今戻った、と分かる)
だから、この感想にも彼の演技についてあまり書けなくなってしまった。
完璧にベートーヴェンに支配されていた。
生きて、この舞台俳優に出会えて良かった。何度もそう思えることが嬉しい。


シナリオ単行本が出ています。
No.9不滅の旋律 (K.Nakashima Selection)

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2016.01.20.ミヤネ屋 ニッカンの視点(くらさん文字起こし)

(clutch ‏@qvclutch くらさんが文字起こししてくださいました。許可を得て転載しています。)
元記事

「スポニチの森さん」は19日出演。文字起こしした18日分の人は阿部さんなの。(くらメモ。以下オレンジ)


(テロップ:生解説SMAP”解散報道”から1週間「スクープ部長」が見た舞台裏)

宮根 誠司(以下黒字):久我さんにですね改めて時系列でSMAP騒動を振り返って頂きたいと思いますが。えー、ね?スポーツニッポンさんは今日どう報じてるかというと

(スポーツニッポンの紙面「混乱…女性マネ不在の現場SMAPデビュー時と同じ試練」)

混乱してると現場が。その女性マネージャーの方が不在であると。SMAPは試練を迎えている。デビュー時と同じじゃないかということで。SMAPの存続発表から一夜明けた19日、メンバーはテレビ番組収録などに臨んだ。ただ今月退社する意向の女性マネージャーが所在不明。現場などで混乱が続いてる一方で次期社長のジュリー副社長が存続発表の場にいた事が判明した 。ということで、あの当初言われてた通り、そのー女性マネージャーの方がデビューからずーっとSMAPをプロモーションし国民的スターに、まあ登り詰めたという大功労者であることには間違いない。その女性の方もお辞めになったんですよね?マネージャーの方。


日刊スポーツ久我悟(以下久)「ええそうですね。はい。あのまあ正式にジャニーズ事務所退社はまだのようなんですが、あのもう現場にはこの13日のこの騒動勃発、表面化してからは、えー姿を見せてないという事で、あのその頃からもう混乱は生じているようです」
「女性マネージャーが逃走」スポニチも同じこと言ってるけど(というか比べると結局同じ元ネタからそれぞれ膨らませたからか使う言葉が似通ってる)これ信じる人どれくらいいるんだろう。行かせてもらえない状況にさせられたようにしか見えないけど。

つまり、まあただSMAPの皆さん、現場のマネージャーの方はおひとりおひとりについてらっしゃるんじゃないですか?

久「そうですね。現場マネージャーは、あのいるんですが、やはりあの決定権を今まで持ってる決定力のある大変優秀な方でしたから、あのーその方がいないということで、やはりそれは戸惑いは当然あると思います」
だからすぐ「思います」って感想にすんのやめろやー

つまりこれからのSMAPどうして行こうとか、それぞれの方がどういう方向性で今年はやっていこう、こういう番組やって行こうとか、じゃあツアーやっていこうかという、いわゆる決定権はその女性マネージャーの方が持ってらっしゃった。

久「今まではそうですね」

そういう方がいらっしゃらないというのは、えー今のところその現場の状況で、じゃあこれからそのSMAPについてのプロモーション、それはどなたがされるのか。えー、番組出る出ないとか、ツアーやるやらないっていうのはどなたが今度はそのされるのかってのは決まっていないという?

久「まああのう、えー正式にはまあそのそういうものはあの、表に出すもんじゃないんでしょうけど、まあ恐らくジュリー副社長ですね、あのーメリー副社長の娘さん、えーこの方がえー将来のジャニーズ事務所を背負って立つと言われていますよね。その方がSMAPも面倒を見るだろうという風にー見ています」

さ、ということで、えーまあ今回のこのSMAPの騒動なんですけども、日刊スポーツさんとスポニチさんの一面の記事からずーーーっとこの一週間ね、えーまあスポーツ新聞はすべて一面。それから、ね、一般紙もね、これ一面に載せるという、いかに影響力が大きかったかということで、えー昨日(1/19)はですねスポニチさんの記事の振り返りをやったんで、今日は日刊さんの記事の時系列の振り返りでちょっと久我部長にね、舞台裏。とにかく昨日もねスポニチの森さんとお話してたんですけども、水面下でいろんなことが動いてるんで、色んなところから情報が出ては消え、情報が出ては消えというところでやっぱりその各スポーツ紙も微妙にニュアンスが違っていて、それがまた戸惑いも産んだところあるんでしょうね。

久「ええ、あのーー基本的なところは根っ子はぶらさないようにしてたんですが、ただやはり色んな取材を進める上で色んな情報があったらどの情報を選択していくかっていうのはある意味非常に難しかった。あーえーのは事実ですね」

事の発端は今月13日水曜日なんですけどもスポニチさんは「SMAP分裂危機」って伝えられた。で、ニッカンさんは「SMAP解散」とここ言い切っちゃったと。

(日刊スポーツ13日一面「ジャニーズ激震SMAP解散 キムタク以外独立」)

でスポニチの森さんに聞いたら実はこの「危機」っていうのを付けるかどうかギリギリまで迷ったんですって。で、この「危機」ってつけたのは1%SMAP存続の可能性があるというので「危機」ってつけたと。じゃあその1%の可能性は何ですかって聞いたら「世論」だと仰った。

スタジオ「おお、なるほど」

つまり世論が動いたら1%SMAP存続するかもしれないという記事なんで、結局同じ状況だったという事ですね。スポニチさんとニッカンさんは。立ち位置は。

久「そうですね。その部分では一緒でした。ただあの希望的観測をこの時点であのー紙面にしたところでえーそれはもう事実ーではなくなる可能性、そっちの方が事実でなくなるんで、 やはりここは事実、現時点で、あのーこういう状況なんだよってことをしっかり打ち出そうという事でうちはもうえー「解散へ」とか「解散も」とかあースポーツ新聞によくある手、手法なんですがそういうのは抜きにして、ええもう自信もありましたし、解散ということでこの時点ではえーはっきりと解散の方に向かっていた」
その「現時点」は記事を出すその時に起こった情報じゃないのはスポニチが言ってた。ここまではっきりと「解散」って書くニッカン(毎週土曜サタデージャニーズ連載中)の情報源てどこなんだろう。

だからここのところ(スポニチとニッカン)の情報は同じだったんですね?ま、書き方が違うだけで。この(スポニチの)「危機」というのは「世論」だったと。
だから今となっては、これ岸さんね世論が大きく動いたっていう事ですよね。


岸博幸 慶応義塾大学大学院教授元経産官僚「そう、だから凄く珍しいケースだと思うんですよね今回は」

さ、そして14日木曜日になりますと、ニッカンさんは
戻りたいでも戻れない。SMAP独立4人。周囲の声に撤回の動き…ジャニーズ事務所認めずと報じられました。一夜経って戻りたいでも戻れないっていう話になった。これはどういうところから出た話なんですか?


(紙面「戻りたい、でも戻れない SMAP独立4人 周囲の声に撤回の動き…ジャニーズ事務所認めず」)

久「これはですね、やはりあのー4人のメンバーは、当初もうえーー退社してくださいと、独立してくださいということで、(退社)しなさいと事務所から通告されたんですけど、実は本人達は、まだSMAPとして活動したい、ジャニーズ事務所に残りたいという意思をあのー持ってるっていう事実を掴みました。それと、あのーえー問題になっている女性女性マネージャーがえーこの先芸能活動をや、をやりたくてもやれない状況、おーすなわち芸能界から離れるというーという可能性が極めて高くなった、ということから、あのー宙ぶらりんの状態になったということで、まああの「戻りたいでも戻れない」ってとってもいいフレーズだと思ってるんですけども
この辺は他の記事とも比べておきたい。そしてやっぱり「これはいつの話なのか」がやっぱり分からない。

スタジオ「(笑)」

文春とか新潮とかスポーツ紙をこうやって読んでて「俺今上手い事言った」ってドヤってるのが溢れる文にまみれるのって本当に苦痛。

自画自賛しましたね今

久「解りやすいなと」

つまり、だからSMAPの皆さんはジャニーズ事務所に残る。もしくは残らないまでもSMAPを解散する意思はメンバーの皆さんにはなかったということですよね?

久「ま、あの出来れば続けたいという希望をここでキャッチしたという感じでしたね」
今回SMAP5人が「SMAPをやめたい」って意思を表明してる「証拠」が何処からも出てこない

そして15日金曜日になりますと一転独立決めた中居さんと木村拓哉さんと決別という風にここまで報じられました。

(紙面「独立決めた中居 キムタクと決別 SMAP2トップついに」)

これもまたびっくりしたんですけど、

久「この日は実は一番悩みました」

あー悩んだ日

久「はい。えーと、おー中居くんの、に、極めてあのー親しい方、あーあーあーの、関係者からですねえーどうも、おーもうSMAPには戻れないみたいだという事をあー中居くんは覚悟したという風な情報を掴んだです。でも戻りたいって言ってるのにーにーそんなそんなこと決めてしまったのかなあという風な、ぎ、疑問はあったんですが、その情報の精度がかなり高かったもんですから、えーそのー情報を、あの優先して、ただこれ非常に悩んだのはーこの「独立決めた」っていう見出しこここういう風になってるんですけど、えー最後の最後、あのー東京、東京の最終版のところで、えー「独立やむなし」という見出しに変えました。それぐらい」
ちなみにスポニチはこの日は中居がいろんなところに後悔メールを送ってた。って記事。ジャニーズをやめたらSMAPも続けられないとやっと気付いたって。
…キャラ設定がおかしいんだってば…。


あー決めたんじゃなくて独立せざるを得ないという表現に変えた

久「はい、しょうがないと。あのもうそれぐらいの覚悟を、その、そういう風な状況を中居くんが追い込まれたというところことで見出しを付けました」
追い込まれたんじゃなくて追い込んだつもりだからこういうんだろう。「ストーリー」の展開がほぼ同じ。それぞれ各方面に独自取材してるって言って出て来る情報(しかもリアルタイムの行動じゃない)がここまで揃うのか。赤坂記者クラブの存在感ぱねえ。

昨日あのスポニチの森さんとも話しましてあのー(コメンテーターの)梅沢さんが仰ってた事が非常に僕は的を得ているなあと思ったんですけども、それはやっぱりタレントさんとか、そのまあ、SMAPほどの国民的大スターになると、例えばそのマネージャーの方がいちいち細かいことは仰いませんよね。で、あのーだからとにかく仕事に集中するために、そのいろんな雑音は跳ね除けていくのが事務所の社長だったりマネージャーの方なんで、おそらくSMAPの皆さんもその女性マネージャーの方が独立に向かって動いているだとか、それが会社側とのいろんな話し合いでどういう話し合いをしてるのかっていうのは、おそらく全く聞かされてなくって、もし辞めるとしても大変円満な形で当然独立するんだろうなと直前まで皆さん思ってらっしゃった節はありますよね?これ当然。

久「まあ、司会は上手でも交渉事は絶対やった事がない人ですからー、あのやはり」
あ。今こいつ中居さんバカにした。

それはマネージャーさんの仕事ですから!
ここきつめに言ったミヤネヤさんに500P

久「はいはいはいはい。あのその辺のところは、本人達も苦しんでいたと思います。はい」

ですから、恐らくその水面下で女性マネージャーの方とジャニーズ事務所の方で色んなお話合いがあった中で、恐らくSMAPの皆さんはその現状は全くわかってなくって、ま、いずれにしても、どっちにしても円満に収まるんだろうなと思って、皆さんは仕事頑張ってくださいっていう風に恐らくずっとそのマネージャーの方にも言われてきたと思うんですね?んーだから、そのー表立って水面下からすぽんとこういう話が出た時に、皆さんが「あれ?こんなはずじゃなかったのに」っていうのはあるでしょうね。

久「そうですね。ただ、本当にそういう風に本人達追い込まれていても、えーこの時点でジャニーズ事務所からはえー内部では、えー戻ることはありませんよと、えー戻す必要はありませんという風な、あー判断がまだ継続されていたわけです」
なんだろうこの強すぎるアナウンス。ここまで一方的に確定出されたらマスコミは普通言われた方に確認するよね。してないよね。スポーツ紙がジャニーズの広報機関になってる。

はいはいはいはい。で、次。16日土曜日になりますと渦中の女性マネージャーの方が解らなくなったとSMAPは放置された状態になった。メンバーの調整役の方職場放棄という事で。

(紙面「渦中の女性マネ雲隠れ SMAP放置 メンバー調整役の「職場放棄」現場は混乱身体も宙ぶらりん」)

その、いわゆるSMAP育ての親と言われる女性マネージャーの方がやっぱり現場に来れない状況になったという事ですか?これは。

久「そうですね。あの現場にいらっしゃらない状況になって、えーまあ先ほどもスポニチの記事にもありましたが、ちょっと混乱を生じてきたと。まあ、ここにもありますが、実は98年にも実はSMAPは解散否定の会見をやってるんですけど。

(紙面:緊急会見 SMAP解散否定。「キムタク独立」のウワサ流れ)

そうでしたねこれ木村拓哉さんが独立って話が流れてきて

久「はい。この時は、えー木村さんが発売した写真集、これジャニーズ事務所がタッチしないところで発売したがために、えーちょっと事務所内部でトラブルになったのが、のをきっかけに、いー、こういう会見が、それまあ、それが噂になってしまったんで、独立するだろうと噂になってしまったので、こういう会見を開いたんですが、その時もやはり、あのー一番いい形で今後続けるためにという風に仕切ったのが、やはりその女性マネージャーだったり、の方だったりする訳ですから、やはりその辺の立居振舞いっていうのはなかなかSMAPのメンバー5人だけではあのーどうやっていいのかっていうのは難しかったのかもしんないですね」
SMAPは何かあったらまずちゃんと表に出て自分達の言葉を伝える人達。だから今回の騒動から生謝罪から日本中で「これはいつものSMAPじゃない」って騒ぎになったんだよ。 SMAPが5人だけじゃ何もできない無知で無力な傀儡みたいな印象に持って行きたいんだろな。なめられてんな。

んー。うん。しかしまあ赤星さん、普通に考えて25年一線走ってきてたら色んなことがありますわね。

赤星憲広「いや、もちろんあると思いますし、ま、ほんとに今回の話ってのも、多分ね先ほど宮根さんが仰られましたけど、まあマネージャーさんとジャニーズ事務所から始まった話なんでしょうけども、ま、知らされて、ど、どうしようかってことで、まあSMAPのメンバーの方も悩まれての結果だと思いますから、今後ね、これはだから僕ほんとに今後どうなっていくのかっていうねえ」

あのー、ねえ岸さんもちょっとね音楽関係の方にも携わってらっしゃいますけども。ま、あのーうちなんかはね、ジャニーズ事務所に比べたら吹けば飛ぶような事務所ですけども。あのー言いませんからね。社長とかマネージャーは。あのいろんな事があっても僕らには絶対入ってこない。で「実は」あとで「こんなことがあったんです」って聞かせるんで。あ、そうなんですか。それはなんでかというと、そういう雑音を全部排除して仕事に集中してもらいたいから、煩わしいこととかトラブルがあるって事は絶対優秀な現場マネージャーとか、あのー社長さんてタレントさんに言わないですもんね。

久「はい。まあだいたいそのー交渉事はあの、えーマネージャーさん達がされてますね」

それが仕事みたいなとこもありますから。で、僕なんかも多少なりとも経験ありますけどもうちのばっかり言ってる社長も、あとで聞いたらいろいろトラブル処理してるわけですよ。あのーレストランの予約忘れたとかね、そういうちっちゃいちっちゃい、ちっちゃいですようちは。
(レストランの話が続くから略)あと日曜日になりますとガラッと変わりましてSMAPメンバーと木村拓哉さんが、こう話をしたんだと出てます。


(17日紙面「SMAPメンバーキムタク話した」)

で、昨日スポニチさんに聞いたら1月6日に話をしてるっていう話がありましたけども、これ(17日紙面指しながら)は日刊スポーツさんとしたらいつって事になるんですか?

久「んー、いつっていうのはこう、正直なところ特定はできてないんですけども。」
特定できてない事を見出しにした訳ですわ。

はい。

久「まああのー、1月6日のそのSMAPxSMAPの収録の時なのかもしれないし、あとはやっぱりこの、あの、ここまで追い込まれたっていう状況になって、あのー初めて話しをしたかもしれないんですが、あのいずれにしても、あのー一緒にやっていこうじゃないかと、そのそうするためにはどうすればいいかとかっていうことで、ここで、えー木村さんと、4人のメンバーが話をしたと、いうのはこれは非常に大きい転機になったなというに思いましてですね」
特定できない情報をまるで見てきたかのように語る仕事

で、月曜日になりますと、副社長と木村拓哉さんが緊急会談

(18日紙面「ジュリー副社長キムタクと緊急会談 解散回避へ動き出したジャニーズ事務所)

これ木村さんが、えーいわゆるあの京都での時代劇の映画の撮影が終わって、えー帰るシーンなんですけども(1面写真説明)、「緊急会談」が行われたのはこれどこで行われたと?

久「これ京都の撮影が終わって、えーあの打ち上げの会場に、いージュリー副社長が、まあ訪れて、今までだったら当然マネージャーの方が、チーフマネージャーがいらっしゃるんですけど、えージュリー副社長がもう異例な形で初めてのぐらいだと思うんですが、あの木村さんの打ち上げの会場にやってきて、まあそこその時間帯のいずれかで、あのーまあ多分18日のテレビ出演の事も含めてどういう風に、今後やっていくのか、あるいは、あーどのような形で番組に出るかという打ち合わせしたんじゃないかと思われます。会ったという事は間違いないので」
ちなみにスポニチはずっと張ってたけどいつ会ったか全くわからなかったって言ってた。けどあったのは確実ですって言ってた…。

じゃ、このー副社長と木村拓哉さんの緊急会談とSMAPのメンバーと木村さんが話した。これ時系列でいうとどっちが先ですかね。

久「あ、当然時系列はこっちの方が先ですよね」
確認できてないのに?

こっち(17日紙面)でこれ、あのーー、全員と話されたのか、中居さんと話されたのか、あのスポニチさんは中居さんと話されたんじゃないかって話があるんですけども。どうなんですかね。

久「じゃあ4人と、と言いたいところなんですけども(笑)まあ、そのーそこのとこはちょっとはっきりした事はわかりませんが、あのーやはりえー5人の意思を、あのーいっ、ひとつにする機会にしたとは思いますね。」
「それまで分裂、解散確定だったけど事務所に忠誠を誓った木村拓哉と話すことで解散回避」みたいな話にしたいのかな。 木村さん盾にしすぎだろ事務所。

なるほど、という事は木村さんとSMAPのメンバーの4人の皆さんでこれからもSMAPは存続していくんだと、それもジャニーズ事務所でやっていくんだという意思統一をしたと。で、そこで今度は木村拓哉さんと副社長の方の話し合いが行われて、4人の方のいわゆる意向を木村さんが伝えたということですね?

久「はい。はい。」

で、えー月曜日の生放送になるんですけども。えーその時にえー草彅さんが仰いました。えー社長さんと話をしたと。木村さんのおかげで、ということですからこれがあった後に、木村さん東京帰られます。東京に帰られた夜なのか、そのー生放送の前なのか、そこでやっぱお話はされてるんですね?
この辺はスポニチとの矛盾落とすの狙ってるね。

久「はい。いずれかの場面で、話はしていると思います。でないと、あのような生中継は実現しなかったと。」

その時木村さんも一緒にいらっしゃったんでしょうか

久「これは、あーこの時木村さんはこの時帰るのが東京駅に着いたのが夜の12時近かったはずなんですが、そこからちょっとなかなか、こう、会いに行くっていうのは、あの、ジャニー社長と、メリー副社長に会うっていうのはなかなか、あーあの難しい可能性があるので、あ、ひょっとしたらバラバラだったのかもしれないないですけど、意思統一っていうのはここ、あのージュリー副社長がもうされてますから。あのーあの、充分、5、おー4人の意思は、あの、おー伝えら、あのー幹部、いやトップの人に伝わったということです。はい」

で。えーってまあこういうその木村さんが意思統一を図るために話した。で、皆さんの意向も聞いた。で、えー緊急会談が行われて、そして他の4人のメンバーの方が事務所に出向かれてお話をされて、「じゃ」ということで生放送になったと。いう事なんですね。あー、しかし岸さんこうやって見ますと岸さんが仰ったその珍しいケース、というのは世論が動いた。

岸「そう。だから僕は、その世論が動いたっていうのも大事なんだけど、その前提としてジャニーズ事務所が正直可哀想だと思うんですね。結構ネット世論でジャニーズ事務所は悪者に言われることも多いんですけども、こ、こういうまあ分裂騒ぎ、悪い表現で言えばクーデターっていうのは一般企業でも政府の役所でもあります。私が役所でもありました。そういうの起こした人はどういう風になるか。これもう左遷されるんですね。どんなに優秀でも。だから別に芸能界独自の話じゃなくって、えー組織の当たり前のこと。で、その中でまさに世論が要望して、ネットが普及して、今そういう事起きたんですけども、で、当然ジャニーズ事務所の側もですね考え直、えー考えを深めざるを得なかったっていうのもありますので、凄く大変だろうなと思いますよね」
その前の文春パワハラ罵倒とかどう思ってるんだろうこの人。
上のものには絶対服従しろってことなのかな。今回クーデターじゃないよ。
世論=ネット=常識がわかってないバカって言われてるよねこれ。


あのーまー今回ね。そのーえー皆さん並んでえー生放送でお喋りになりました。これについてネットの中ではほっとしたという意見もある。それからいや、こうやって謝らなくてもよかったんじゃないかっていう話もあるんですけども、僕もよくよく考えたら、でも結局ファンの皆さんはSMAPのメンバーの方の言葉を聞きたかったわけで(スタジオ同意の声)、そこで事務所の方が出て喋られても、これーファンの方のあのー不安は五郎さん消えないですよね

橋本五郎 読売新聞特別編集委員「私は一番こういう問題でね、まあよく起こる話でもある。その時に一番大切な事は何か。それはやっぱ「当事者優位の原則」当事者がね、一番大事なんであってこの当事者は誰かというと、やっぱSMAPのメンバーなんですよ。そうするとメンバー同士でやはりどうしようかっていう話が、その、いろんな、あーマネージャーと事務所との間の問題だとかそういう事とは別に、やっぱりこの5人がどういう意思の確認をする、それぞれの話し合いをこれまでしてきたのか、という事も非常に大事な事だと思うんですね。」
当事者は誰かというとやっぱりジャニーズ事務所も当事者じゃないの?
これはSMAPとファンの間の問題じゃない。ジャニーズ事務所抜きで語ろうとするから話に無理が出て来る。


これやっぱり象徴的だったのはね、木村さんがこのままでは空中分解を起こすって仰ってた。で、この空中分解を起きるからとにかく皆で話し合わなければいけない、顔を合わさなければいけないといった時に、僕は久我さん思ったのはね、また5人にな、戻ったじゃないですか。これやっぱね大人のグループだなと思いましたね。なかなかできないですよこれ。うん。そして、木村拓哉さんが最後にこういう風に仰いました。「最後にこれから自分達は何があっても前を見てただ前を見て進みたいと思いますんで皆さんよろしくお願いします」ということだった。ま、これから自分達は何があっても前を見てという事ですから、これからやっぱりなかなかSMAPも大変な事はあるだろうけどもという事なんでしょうねこれはー久我さん。

久「そうですねあのまあ、あのーこういう、なんていうんですかねあのーどこか悪いイメージがやはりついてしまったじゃないですか。これはやっぱり、それとちょっと可哀想だというイメージがついてしまったということは、SMAPみたいに夢のあるグループにはちょっとマイナスに作用すると思うんです。でもあのーそういううのも、まあ撥ね返していきますよという所信表明ていう風には受け止れますよね」
自分達で傷付けといて「悪いイメージがついちゃいましたねー」ってさ。突然他人事なの。さっきまで俺が木村拓哉だぞ!みたいな立ち位置で語ってたくせに。

ただ赤星さんね一方でね、このSMAPほどのスーパーグループ。もちろん皆さんデビューしてからすっごい努力を重ねてらっしゃるんですけども、このSMAPほどのグループ、各メンバーの方々でも色々悩み苦しみ生きてらっしゃるんだなっていうところは、あ、まあ僕らの悩みなんかまあ知れてるわっていうようなね。逆になんか励まされたような気ぃしてね。

赤「いやほんと思いました。いやほんとに多分SMAPだけじゃなくていろんな芸能界で活躍されてる方もね、いろんなことがあって悩んでる方も沢山いると思うんですけど。ほんと僕なんかね、もう個人事務所みたいなもんで。さっきあのマネージャーからあまり話を聞かないってとかありましたけども、僕なんか全部返ってくるんですよ。逆にね」

スタジオ「(笑)」

フィルター通してないんだね

赤「全部来るわけですよね。どう起きてるかって僕はわかるんで。そういう意味でいうとほんとに大きい事務所に所属されてる方達っていうのはいろいろわからない大変さっていうのはあるんだなっていうのは凄く感じましたし。ただやっぱこうやってSMAPさんが頑張ってくださることで今色々悩まれてる芸能人の方とかも含めて『あ、また頑張らなきゃな』って気持ちにさせてもらってる部分も多分あると思いますから」
当たり障りのない話しかしてねーなーと思ったけど赤にしといたった。赤星だから。

橋「今回やっぱり一番大きかったのはね、中居さんが会見で言われてた『皆がどれほどSMAPを思ってるか』っていうね。これはね、これ程までとは思わなかったですね。これはね。これは、物凄く大きなね、恐らく今度はね「大山鳴動してネズミ一匹」じゃなくてねネズミがいっぱい出て来たって感じなんですよ。問題としてはね。だけどやっぱりそれを乗り越えるだけの多くのやっぱりファンがいるんだって事はね、これは物凄い大きな力になると思いますね」
特別論説委員てのはこうやってちょっといい話でぬるく話をまとめるのが仕事なのかな。
今回の騒動の問題点とか指摘はしないのかな。疑問はないのかな。


あの中居さんの言葉は象徴的で久我さんやっぱりね、五郎さんが仰ったみたいに、もちろんファンの方に支えられてるっていうのはSMAPの皆さん全員わかってたのが、今回の事で物凄い肌感覚で「え?こんなに?」っていう風に思われてたでしょうね。

久「ええ、あのーまさにSMAPだからこそこれだけあのー注目されて。えーあのーSMAPだからこそあのー起こった逆転劇なんじゃないのかなと思うんで」
メディアが事務所にもびびってる+世間の反応のでかさにびびった感はある。
「こんなに騒ぎになるとは」「ここまでSMAPが人気あるとは思いませんでした」ってメディア関係者がそこかしこで言ってるのを見るとそう思う。


まあ25周年記念でまだ何も決まってないという事なんですけども、まあこっからSMAPがなんかもう一つ輝く何か大きなイベントとかライブとかそういうの見てみたいなと僕ら思いますけどね。

久「その時は日刊スポーツで伝えたいと思います」
ジャニーズ事務所からの絶大な信頼を獲得してるからね。

スタジオ「(笑)」

岸さんこれからやっぱSMAPってなんかもう一皮も二皮もむけるようなグループじゃないですけど、もっと上行ってますけど、また違った形のSMAPを見せてくれるんじゃないかと思いますけどね

岸「逆に四半世紀でこういう大きなことがあったっていうのは、更に一皮むける凄いいいステップアップのきっかけですから、ぜひ凄い姿見せて欲しいですよね」

そうですよね。ですからまあ、まあ今回色んなお話がありましたけどS、MAPの皆さんが5人で喋りたいって言ったのは、あのーもちろん事務所の方との相談もありましたけど、僕SMAPの皆さんの意思だと思うんですよ。ね。でーそれでやっぱりあれだけの視聴率を取って、でSMAP良かったねって日本中がなったっていうところはよかったですね。とりあえずはほっとしたなっていう気がしますね。ね。これからーね、部長も今度野球に変わられますね、一面がねえ。どうしましょうかー。

久「あのーあの、実はこれあの今日で8日目なんですけど、8日間も続けて芸能ネタで一面行ったっていうのは、えー初めてなんです。」

スタジオ「(驚き)」

他のスポーツ紙もそうじゃないですか?

久「あの、スポニチさんが、も同じようにやってるんですけどもうちとスポニチは8日間ずーっとやったっていうのは、あのほんとに初めてで、あの何年か前に、2009年ですけどもあのーアイドルの、女性アイドルの方が逮捕された一件がありまして、それ、そのー時は6日ぐらいだったんですけど。あの、それも大きく超えてますんで」

んじゃ物凄いあれでしょ?スポーツ紙も売れたんでしょ?

久「はいこれあのー、この日はですね(13日、第一報)この日は普段の水曜日のですね、1.5倍売れてました」

スタジオ「(驚き)」

だから、ほんとね、あのーSMAPさんとかジャニーズ事務所さんに各スポーツ紙の皆さん足向けて寝れないっていう状況だったわけですよね

久「ま、本音を言えばそういうところです」

はい、ありがとうございましたですね。、それも丸く収まってよかったですね。ハイありがとうございました。解りやすかったです。
ジャニーズ広報紙だなーって。知ってたけど。

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2016年1月20日 情報ライブミヤネ屋
https://youtu.be/XlD0nxFS450

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