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「二都物語」atシアターオーブ

「二都物語」atシアターオーブ



http://nito-monogatari.jp/



(ネタバレ注意?)



古代日本、ヤマタイ国とクナ国が舞台となる物語。ヤマタイよりもクナのほうが大国で、社会の仕組みも生活水準も充実している。
ヤマタイで反乱が起こり、女王ヒミコに代わって弟ナシメが権力を握る。スクネ(草なぎ)はその混乱に乗じてクナに渡った。
クナに住むサクヤ(堀北)は、投獄されていた父サイシ(大杉)が釈放された報を聞き、ヤマタイに向かう。サイシとサクヤが再会し、クナに帰る船でマナコ(小澤)と出会い、交流するようになる。
マナコは実はナシメの息子だったが父と意見が合わず、クナに亡命し学問を身につけようとしていた。
しかしマナコはナシメの陰謀であらぬ疑いをかけられ、裁判になる。彼が無罪を勝ち取るきっかけを作ったのがスクネだった。
サクヤを愛するようになるマナコ、スクネが気になるサクヤ、何か暗い過去を引きずっているスクネの三角関係が、ヤマタイとクナの間で繰り広げられる。



まず、初めて入ったシアターオーブの舞台の大きさ、天井の高さ、セットのデカさに驚いた。椅子のほどよい堅さが心地よい。
そして始まった時の音の良さ。音楽にふうわりと包み込まれ、肌で直接聴いているような感覚に(文字通り)鳥肌がたった。音響設備がすごいんだろうな。
普通のお芝居の普通の演出では太刀打ちできなさそうな会場だなと思った。演者が小さく見えすぎるんじゃないかと。
この「二都物語」も、半分ミュージカル形式(?)になっていて、しかも皆さん歌が素晴らしい。巧いだけじゃなく音色というのかスパーンと通る声で、ミュージカルの上級クラスの人たちがバックに揃ってるんじゃないだろうか。ちなみに主演の方々はあまり歌いませんけども。
テンポよく、笑いあり涙あり、驚愕のラストまで3時間、この長い原作をよくここまでまとめたなと思いました。



実は私、草なぎさんの舞台を初めて拝見しました。
スクネのナイーブさや偽悪的なところがはまってました。二の腕に盛り上がったソフトマッチョな筋肉とか、見事すぎてもうそれしか見えない(笑)。
多少セリフがカミカミで、しかも一回カミカミになるとしばらく引きずってしまうところはありましたが、魂を叩き込むような演技に引き込まれました。
草なぎさんは思ってた通り、(ダークな役柄に)真っ正面から真正直な演技だったのですが、堀北さんも同じタイプの演技だったのがちょっと意外でした。顔小さくて首から背中にかけてのラインが華奢で美しく、ふんわりした声だけど真っ正面vs真っ正面みたいな掛け合いになってて、恋してる割には少し息苦しかったような。
2人の演技になると、間もちょっと悪い感じでハラハラしたり。これは初日だったからだと思うので、これからきっと噛み合っていくんだろうな。そういう成長を見届ける楽しみもあるから舞台って好きさ。



これも意外だったのは、草なぎさんと堀北さんの真っ正面系に対して、小澤さんがけっこうまるめこみ系の演技だなと思ったり。この舞台でまるめこみ系のトップは橋本じゅんさんだと思うんだけど(2番目が高橋恵子さん)、息詰まる三角関係をいい塩梅に緩めてくれてたのがお坊ちゃまマナコ役の小澤さんだったと思う。
最近注目している三浦貴大さんは、出番は少なかったけどこれからいいまるめこみ系になりそうな俳優さんかも。そんなに目立たないんだけどなんとなく気にかかる。これから楽しみにしてます。



殺陣のシーンでは、堀北さんがびっくりするぐらいの鋭さを見せていて驚いた。草なぎさんの動きはいつも身軽くてそこだけ風が起きているようだった。
この2人は、どれだけ他に演者がいようと目立っている。スターってこういうことかなと思った。



あと、大杉レンレンは老人の役なんだけど、ずっと杖をつきながら中腰で演技していた。その体勢から声を出してて、なんかもう説明できないぐらい凄かった。存在が舞台と一体化してるような、それぐらい凄い感じ。また吾郎さんと舞台で共演してください。(どさくさ)



緊張感とスピード感のある、こちらの感情を揺さぶられるような舞台でした。
明るく楽しいだけでなく、喜怒哀楽の中の「怒」と「哀」が刺激される重いストーリーのほうが私は好きみたいです。
2国間の政治的関係や交易の内幕とかあまりなかったから、原作読んでみようかな。知人からは「カラマーゾフの兄弟」を強烈にオススメされてるし、読みたい本がいっぱいありすぎるんだけど(笑)。







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